予算は少なくても、サウンドは妥協しない
「安くても良いギターは手に入る」と、これまで何度話してきたかわかりません。
今回はとにかく予算重視の内容です。できるだけ初期費用を抑えながら、できるだけ良いサウンドを手に入れるための機材をご紹介します。
もちろん中古で掘り出し物を見つけるという方法もありますが、それは運次第ですし、お住まいの地域によって事情も異なります。そのため公平を期すために、2026年7月時点で日本国内で新品購入できる製品だけを取り上げることにしました。
また、それぞれの製品について細かく理由を説明することはしません。ここで紹介するものは、私自身が所有したことがあるか、実際に使用経験のあるものだけです。

コストを抑えたい人へのおすすめ
ギター – Playtech LP-400-BK(19,800円)
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/9856/
Playtechは、日本でもおなじみの楽器店サウンドハウスのオリジナルブランドです。私はこれまで多くの生徒さんにPlaytech製品をおすすめしてきましたし、ケーブルも普段から愛用しています。
この価格帯とは思えないほど見た目も音も優秀で、もちろん高級ギターではありませんが、チューニングの安定性も良く、ハムバッカーも期待どおりのサウンドを出してくれます。
将来的にピックアップ交換などの改造を楽しみたい人にも、ベースとなる一本としておすすめです。
オーディオインターフェース – Focusrite Solo(17,900円)
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/328778/
自宅でギターを録音する予定があるかどうかに関係なく、良いオーディオインターフェースはぜひ持っておきたい機材です。
パソコンを究極のギターアンプへと変えてくれる存在と言ってもいいでしょう。
パソコン本体のマイク入力やオーディオ入力では、ギターに必要な音質を十分に得ることはできません。
ヘッドホン – AKG K240(7,800円)
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/5401/
良い音でギターを楽しむには、しっかり音を聴ける環境が欠かせません。
どんなに高価なパソコンでも、内蔵スピーカーではエントリークラスのオーバーイヤーヘッドホンにも及びません。
私がこのヘッドホンをおすすめする理由は、約10年間同じものを使い続けているからです。その間に交換したのは着脱式ケーブルだけで、しかもAmazonで購入した純正交換ケーブルの方が品質はさらに良かったくらいです。
個人的には少し低音が強め(ブーミー)に感じますが、それはヘッドホンでミックスしてスタジオモニターと比較したときだけです。
普段の演奏や音楽鑑賞には十分すぎる性能です。
Neural Amp Modeler(無料)
https://www.neuralampmodeler.com/
現在利用できるアンプモデリングソフトの中でも、間違いなくトップクラスの一つです。
ソフトは無料で、操作もシンプル。必要であれば、お気に入りの**インパルスレスポンス(IR)**も読み込めます(使用するNAMキャプチャーにキャビネットが含まれていない場合)。
アンプ(プロファイル)とIRを別々に扱えるため、ギターだけでなくベースやバイオリンなど、インターフェースに接続できる楽器なら幅広く活用できます。
私は古いMartin製アコースティックギターから作成したIRを使用しています。控えめにブレンドすることで、ギターのピエゾピックアップと自然に馴染み、よりリアルなアコースティックサウンドになりました。
ライブで使うなら
ここまで紹介した方法は自宅では素晴らしい選択肢ですが、ライブではノートパソコンを使うのはあまりおすすめできません。
「トラブルになる可能性があるものは、いつか必ずトラブルになる」と考えておいた方が安心です。
そこで、ライブで最低限持っておきたい機材をご紹介します(シールドやストラップ、ピックなどは当然必要なので省略します)。
Boss TU-02(1,320円)
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/287977/
どんなタイプでもチューナーは必須です。
クリップチューナーなら、このBoss TU-02はD’AddarioやTC Electronic製と並んでおすすめできます。
チューニングするときは、必ずギターの音量をゼロにするかミュートしましょう。演奏前のチューニング音を客席に聞かせたい人はいません。
Valeton GP5(12,100円)
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/372423/
これは私が最近購入した機材で、今年買ったものの中でも一番のお気に入りです。
超小型ペダルサイズで、9V電源またはUSBで動作します。練習用としても優秀ですが、ライブでは特に真価を発揮します。
複雑な音作りや、1つのパッチ内で頻繁にエフェクトを切り替える必要がないギタリストには十分すぎる性能です。
スマートフォンやタブレットから簡単に編集でき、本体はスマホより小さい。それでいて価格は12,100円。コストパフォーマンスは非常に高いと思います。
先ほど紹介したNeural Amp Modelerのキャプチャーも読み込めますし、シンプルながら音の良いエフェクトも搭載されています。
唯一少し残念なのは、NAMキャプチャーとIRを同時には使用できないことです。
NAMを使う場合はキャビネット込みのキャプチャーを選ぶのがおすすめですし、内蔵アンプモデルと自分のIRを組み合わせても非常に良い結果が得られます。
また、ギターだけでなくアコースティックギターやベースにもそのまま対応している点も気に入っています。
もちろん、これは究極のモデリングシステムではありません。
ライブで困ったときのバックアップや、機材をできるだけ軽量にしたいときなど、「ちょうどいい隙間を埋めてくれる」存在です。
その他おすすめ
Neural Amp ModelerはVSTプラグインとしても、単体ソフトとしても使用できます。
ただし単体で使うとエフェクトが付属していないため、少し物足りなく感じるかもしれません。
そこでおすすめしたいのが以下のソフトです。
Reaper
Reaperは無料期間終了後も機能制限なく使い続けられることで有名なDAWです。
標準プラグインも非常に充実しているため、NAMをVSTとして読み込めば快適に演奏・録音できます。
また、初心者向けの解説記事やYouTube動画も非常に多く、DAWを初めて使う方でも安心です。
無料プラグイン
Reaperだけでも十分優秀ですが、もう少し音作りを楽しみたいなら、以下の無料プラグインもおすすめです。
Valhalla Supermassive
ディレイとリバーブを組み合わせた非常に高性能なプラグインです。
豊富なプリセットとわかりやすい操作性を備えており、アンビエントな空間演出や幻想的なサウンド作りに最適です。
普段とは違う雰囲気の音作りにもぜひ挑戦してみてください。
VZtec Malibu
https://en.vztecfx.com/malibu-plugin
スプリングリバーブやトレモロサウンドを無料で使いたいなら、このプラグインがおすすめです。
プリセットも優秀で、アイコン中心のデザインなので直感的に操作できます。
Mercuriall TSC
https://mercuriall.com/cms/details_freestuff
アンプの前段にオーバードライブを入れたい場合、NAMを2つ立ち上げたくなるかもしれません。
しかし、PCの性能によっては負荷が大きくなり、音切れなどの問題が発生することがあります(特に高精細なNAMキャプチャーでは顕著です)。
そんなときは、このTube Screamer系VSTを使ってみてください。
Mercuriallは他にも無料プラグインを公開しています。
Tone3000
Tone3000は、NAMキャプチャーやインパルスレスポンス、アウトボード機材のプロファイルなど、さまざまなデータが公開されている非常に重要なサイトです。
中には品質があまり高くないものもありますが、人気順や評価順で絞り込めば、非常に優秀なデータを見つけることができます。

まとめ
今回のブログを通して、新しい発見があれば嬉しいです。
すでに良いギターやアンプを持っている方でも、今回紹介したソフトやプラグインを活用すれば、録音のハードルが下がり、新しい音作りを気軽に楽しめるようになります。
たとえレコーディングをする予定がなくても、お気に入りのMetallicaの曲にMesa Boogieサウンドで合わせて演奏するなど、これまで難しかった楽しみ方がきっとできるはずです。

