未解決の質問 6
最近いただいた質問をいくつか取り上げてみましょう。今回もなかなか面白い内容がありますよ!

2音パワーコードと3音パワーコードの違いは?
理論的には、2音パワーコードと3音パワーコードに違いはありません。ギタリストなら誰もが知っている「1本下の弦で2フレット横にずれる」という形がありますが、もう少し詳しくフレットボードやコードを探っていくと、「2本下の弦で2フレット横」がオクターブになることに気づくはずです。
つまり、3音パワーコードの形では、実際にはルート音と5度音という2種類の音しか鳴っていません。残りの1音はオクターブで、和声的な違いを生むわけではないのです。
どちらを弾くかは基本的に好みで決めて構いません。ただし、3音のほうが音に厚みが出るので、状況によってはそちらを選んだほうが有利な場合もあります。
弦はどのくらいの頻度で交換すればいい?
弦交換については、過去のブログ記事でも触れているので、そちらもぜひ参考にしてください。
Ryan先生が書いた記事では、弦の種類ごとの特徴について語られています。また、私自身が以前書いた記事では、指の痛みと弦交換の関係についても触れています。
私の場合、弦交換の頻度は主に「どのギターを弾くか」と「どのブランドの弦を使うか」で決めています。
- ギターによる違い
エレキギターでは、音が劣化してきたらすぐ交換することが多いです。高音域がこもらず、テクニックも弾きやすい状態を保てるからです。
一方、アコースティックギターはストロークやフィンガーピッキングが中心なので、数か月以上そのまま使うこともあります。ちなみに私のベースは一度も弦を交換したことがなく、前の持ち主がいつ替えたかも不明です(笑)。 - 弦のブランドによる違い
日本では湿気が多いので、私はコーティング弦を選ぶことが多いです。特に Elixir Optiweb を愛用しています。巻き弦部分が長持ちし、湿度にも強いので交換間隔が長くなります。
他にも考えるべきポイントとしては、演奏頻度、ギターの保管方法、予算などがあります。好きなブランドやゲージを見つけることは大事ですが、あまりに安すぎる弦は避けましょう。寿命が短く、チューニングの安定性も低いことが多いです。
弦の交換方法は?
熟練したルシアーの中でも、「1本ずつ交換すべき」という人もいれば、「全部外してから張り替えるべき」という人もいます。経験を積むうちに、自分なりの方法が身についていくはずです。
私はすべての弦を外してから張り替える派です。そうすることで、ギター全体を掃除したり、指板をオイルでコンディション整えたりできるからです。
詳しい方法については、The American Guitar Academy の Ryan先生が書いたブログ記事をぜひご覧ください。
また、こちらの動画も参考になりますよ:
- アコースティックギター
https://youtu.be/2fPrnwS9qi4?si=mdJYrpw3hEwGzL1S - エレキギター
https://youtu.be/NwO–mGfxk4?si=SW31j0djNooJKoG_
なぜ友達のほうが上手に聞こえるの?
嫉妬について、そしてその対処法については、近々ブログ記事を書く予定です。ここでは簡単にいくつかのポイントを紹介します。
まず、あなたは何を比較しているのでしょう?スピード、音色、作曲力、テクニック? 友達はあなたとは違う目的を持ち、違う道を歩んでいるのかもしれません。ギターを学ぶのは旅のようなもので、みんなそれぞれ違う地点に立ち、違うゴールに向かっているのです。
「比べるな」と言うのは簡単ですが、その根底には自分の演奏に自信がない、あるいは満足していないという気持ちがあることが多いです。もし自分がやりたいこと、必要なことをきちんと演奏できれば、他人と比べる必要性は減っていきます。
私は12歳の時にパワーコードを教わったとき、「なんで自分にはできないんだ?!」と本気で悔しく思ったのを今でも覚えています。
近いうちに公開する記事では、このテーマについてさらに深く掘り下げますので、お楽しみに!
どうしたら音が良くなるの?
「良い音」というのは主観的なものです。ギタリストは常に理想のトーンを追い求めてしまうものですが、ここ数十年は機材の選択肢が爆発的に増え、YouTubeなどで情報があふれていることも拍車をかけています。
大切なのは「音色を改善するべきか、それとも技術を改善するべきか」という点です。最近行った Nick Johnston とのインタビュー(近日公開予定)でも、「どんな機材を使っていても、自分らしい音にたどり着けることが大切」という話で一致しました。これは演奏技術そのものや、アンプ・ペダル・ギターのコントロールの使い方にも通じます。
ただし、機材の中に明らかな弱点がある場合もあります。例えば、安価なシールドはノイズに弱く、断線しやすいですし、ギターのピックアップが壊れていて不要なノイズを出す場合もあります。
結局のところ、正解は一つではありません。信頼できる友人や先生と一緒に原因を突き止めるのが一番です。とにかく「憧れのプレイヤーみたいな音を出すために100万円のギターを買う」なんてことはしないようにしましょう!
有名なギタリストになりたい!どうすればいい?
本気でそう思っていますか? 素晴らしい目標ですが、プロギタリストになるには膨大な努力が必要ですし、有名になるとなるとさらに大変です。音楽業界を含め、多くの業界では「何を知っているか」より「誰を知っているか」が重要とされることも多いのです。
私のアドバイスは以下のとおりです:
- 外に出て人と会うこと! 演奏を披露し、仲間と交流しましょう。
- 形に残るものを作ること。 曲や録音、受賞歴など何でも構いません。
- 時間を守ること。 厳しい世界なので、遅刻は致命的です。
- オンラインでの存在感を持つこと。 SNSを積極的に使わなくても構いませんが、アーティストページやWebサイトがないと残念に思われてしまいます。
最後に
どんなに些細なことでも、疑問があればギターの先生に聞いてみましょう。The American Guitar Academyに相談するのも良いですし、信頼できる友人に尋ねるのも一つの方法です。
1人の答えがまた新しい疑問を生み、思いもよらないところから理解が深まることもあります。
Keep rocking! 🎸

