武本英之 マスタークラス
数か月前、私たちはフィンガースタイルの魔術師こと武本英之氏をお迎えできたことを大変嬉しく思います!京都出身の竹本氏は、2000年代初頭に学業のためロンドンへ渡り、それ以来ずっとロンドンを拠点としています。
ヒデは私の親しい友人でもあり、私が日本語を学び始めるきっかけを作ってくれた人物でもあります。その彼が東京から静岡、そして京都へと巡る約6年ぶりの日本公演の合間にマスタークラスを開催してくれたことは、本当に嬉しい経験でした。

どんなことをしたのか?
ヒデの音楽は非常に緻密に作り込まれたものが多いですが、即興演奏を恐れないのも彼の魅力です。今回のマスタークラスは参加者の年齢やレベルがさまざまだったため、後者の「即興性」を中心に展開されました。講師としては、一部の人を置き去りにしたり、逆に内容を単純化しすぎることは避けなければなりません。
パフォーマンス
この日の夜は、彼の豊富なレパートリーからいくつかの名曲が披露されました。
トミー・エマニュエルの名曲『Mombasa』のユニークなアレンジから始まり、彼の代表的なオリジナル曲『Magic Fingers』まで。
さらに、ビージーズの名曲『How Deep Is Your Love?』を、私が編曲したギターデュオ版で、ヒデと私が一緒に演奏する場面もありました(残念ながら動画はありません!)。
テクニック
華やかで嵐のようなフィンガースタイルの技術で知られる彼ですが、今回はより基本的なフィンガースタイル奏法も紹介してくれ、参加者全員がギターを弾きながら一体感を味わえました。
特に重要だったのは、ギターを通して「ダイナミクス」と「感情表現」を重視すること。多くの演奏者が見落としがちな点であり、十分に教えられていない要素でもあります。参加者それぞれが異なるバックグラウンドや好みを持っていますが、この教えはどんなジャンルにも応用できる大切な学びでした。

インタラクティブ
一部の生徒はエレキギターを持参しましたが、アメリカン・ギター・アカデミーにはクラシックスタイルのアコースティックギターが揃っており、ヒデが好む環境で全員が公平に参加できました。そのおかげでイベント全体にコミュニティ的な雰囲気が生まれました。
また、参加者は7人だけだったため、一人ひとりがヒデと直接やり取りできる時間があり、非常に貴重な体験となりました。
演奏以外のこと
私が好きなフレーズに「演奏以外のすべて」というものがありますが、今回もそれが当てはまりました。
例えば、彼の演奏スタイルのため、左手の爪――特に親指の爪が長いことに気づいた生徒が「自分で試すとすぐに爪が割れてしまう」と質問しました。もちろんヒデには答えがありました。
彼は付け爪や接着剤など、さまざまな方法を研究してきました。最近では特定の日本製の強力接着剤を使って爪を補強し、さらに独自のヤスリがけの習慣を実践しています。
そして何より写真や動画を見ればすぐにわかるのは、派手なテクニック以上にヒデの魅力的な点――それは「いつも笑顔」であること! 彼は本当に音楽を愛しており、その気持ちが自然に表情に現れるのです。
今後の予定
彼のスケジュールは常にライブやイベントで埋まっていますが、少人数のプライベートレッスンも行っています。
特に注目のイベントのひとつは、ロンドンにあるジミ・ヘンドリックス旧邸での演奏に再び招かれたこと。素晴らしい機会です! また、日本の伝統楽器奏者たちとのコラボレーションも予定されており、ぜひ参加したいところですが、残念ながら東京ではなく別の場所で行われるようです。

まとめ
このようなマスタークラスは、音楽コミュニティを強化し、生徒たちに特別な学びを提供します。時にはTAGAのスタッフが講師を務め(例:マイケルのペンタトニック講座や、私自身のメタル・マスタークラス)、時にはゲストをお迎えします。今後のイベント情報もぜひチェックしてください!
それでは、これからもロックし続けましょう!

